アルツハイマー病の治療薬をつくりたい!

 O-Forceのホームページ(https://o-force.info)を閲覧いただけると分かるように、この会社はアルツハイマー病やパーキンソン病の根本的治療薬の開発を目指しています。アルツハイマー病は、適切な治療を行うことで、認知症の悪化をある程度は食い止めることがきるかもしれませんが、完治させる治療法は、現時点では確立されていません。
 下図に示すように個人差はありますが、通常の人でも年齢と共に認知機能の低下が起きますが、アルツハイマー病の人では、年齢と共に認知機能が早い速度で低下していき、高齢になると日常生活ができないほど悪化します。このように、アルツハイマー病は高齢者に多い認知症ですが、働き盛りで発症するケースもあり、特に、65歳未満で発症するものを「若年性認知症」といいます。
 「若年性認知症」の恐ろしさをはっきり意識したのは、渡辺謙さんと樋口可南子さんが出演する映画「明日への記憶」を見たときです。それ以来、この映画は私の記憶の中に強く残っています。若年性認知症になった渡辺さんは、映画の中で「病気を止める薬も、直す薬もないんだよね」と悲痛な叫びを上げています。また、この映画のラストシーンは特に印象的です(映画の名場面 認知症 - YouTube)。渡辺さんの記憶力は少しずつ低下していきますが、ついには優しく寄り添ってくれた妻の樋口さんさえ認識できなくなってしまいます。ラストシーンでは、奥多摩の山道を二人は反対の方向から歩いてきて出会い、樋口さんは、「あなた」と呼びかけますが、渡辺さんは誰か分からず戸惑ってしまいます。悲しみの中、樋口さんは渡辺さんと連れ立って歩き出しますが、樋口さんのその場面の悲しみの表情を思うとやりきれません。そして、渡辺さんは、樋口さんに「佐伯です」と自己紹介をして、「お名前は何ですか?」と聞きます。枝実子と言われ、「いい名前だな」と。二人は歩き続け、そして、二人がデートした想い出の吊り橋を歩く場面がエンディングとなります。そして、スクリーン上には大きく「認知症治療の発展を願っています」と書かれています。
 治療薬があったら、「この吊り橋を、渡ったのはいつだったかな。二人とも若かったね」と語り合う二人の姿があったかと思うと残念です。今、O-Forceで研究中のCatalytideは、こんな私の夢を実現してくれるかもしれないと思っています。

引用元:ALZHEIMER’S DISEASE: FACTS AND FINDINGS. Neena Mishra*, Prajnav Mandal and Sukanya Das. Int. J. Adv. Res. 5(6), 2386-2441

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